12月期中間 為替円高響く
ブリヂストンの2016年12月期中間連結決算は為替円高や販売数量の減少で売上高1兆6465億円、前年同期比11%減、営業利益2182億円、同8%減、経常利益2139億円、同8%減の減収減益となった。 タイヤ事業は為替円高の影響による日本、米州での減収減益により売上高は1兆3527億円で同13%減、営業利益は1986億円で同9%減となった。多角化部門では、売上高が3010億円、同3%減となり、営業利益は化工品事業での鉱山関連のベルト、ホース産業資材、自動車用防振ゴムの需要減による利益減少の影響により195億円、同5%減となった。
営業利益については、「原材料価格の低下(570億円)、ランフラットタイヤ等の戦略商品(30億円)の増益要因があったものの、原材料価格の低下に伴う売値の低下・販売数量(495億円)に加え、為替円高(230億円)、販売管理費の増加(50億円)が収益を圧迫」(江藤彰洋執行役員副社長)し、合計では前年同期比で195億円の減益となった。
通期の業績予想については、通期の想定為替レートを従来の1ドル=115円から105円を見込み、円高の影響が営業利益を押し下げるとし、連結売上高は3兆3400億円、前期比11・9%減、営業利益4530億円、同12・4%減、経常利益4340億円、同14・4%減、親会社株主に帰属する当期純利益2570億円、同9・6%減の減収減益を見込んでいる。
通期での減収減益予想はリーマンショック時の2009年度以来、7期ぶり。原材料価格については引き続き低位安定を予測。タイヤ販売数量については乗用車用は堅調であるが、トラック・バス用は北米を中心に弱含みで下期は計画をやや下回る見込み。乗用車用の戦略商品の販売は伸長するが、ORR超大型タイヤ/大型は前年を下回る見通しで来年度以降の回復を見込んでいる。
上期の所在地別セグメントの業績は欧州・中近東・アフリカは増収増益となったが、