独ランクセスは8月16日、2016年度第2四半期の業績を発表した。
「新」ランクセスの各部門の下半期は好調を見込めることから、ランクセスは2016年度の業績予想を上方修正し、特別項目を除いたEBITDAを9億3000万ユーロから9億7000万ユーロの範囲とした。前回発表時では9億ユーロから9億5000万ユーロとしていた。
今期は順調に推移し、特別項目を除いたEBITDAは8・5%増の2億9300万ユーロ(前年同期は2億7000万ユーロ)となった。特別項目を除いたEBITDAマージンは、15・1%(同12・8%)に増加した。
この堅調な業績は、特に「新」ランクセスの各部門、アドバンスト中間体、パフォーマンスケミカルズ、ハイパフォーマンスマテリアルズが順調な事業展開を見せたため。
同社は、遅くとも第3四半期末までに米国のケマーズ社からの衛生・消毒用特殊製品事業の買収手続きが完了すると見ており、この買収は、初年度から1株当たり純利益に寄与すると考えている。
買収する事業は、EBITDAに対して年間約2000万ユーロ貢献し、さらに、シナジー効果によって徐々に増加し、2020年までに約3000万ユーロとなると予測している。
今期の純利益は7500万ユーロと好調に推移した。また、今期に初めて、合成ゴムの合弁会社「アランセオ」の50%の株式を所有するサウジアラムコ社の持分に割り当てる利益を控除している。
前年同期の純利益8700万ユーロは固定資産売却益を含む。特別項目を除いた純利益は7600万ユーロ(前年同期6700万ユーロ)となった。特別項目を除いた1株当たりの利益は、0・83ユーロ(同0・73ユーロ)となった。
連結売上高は、前年同期比7・7%減の19億4000万ユーロ(同21億ユーロ)。原料の仕入れ価格の下落が顧客に還元されたが、販売量の増加は、製品価格の値下げ分とユーロ/米ドルにおける若干の不利な影響を相殺するに至らなかった。