経済産業省がまとめた6月のゴム製品生産・出荷金額によると、出荷金額は1868億2300万円で前年同月比5・0%減となり、12ヵ月連続で減少となった。
品目別で見ると、主要製品では自動車用タイヤ・ゴムベルト・ゴムホース・工業用ゴム製品はすべて生産・金額ともに減少している。
自動車用タイヤの生産本数は1276万本で前年同月比9・6%減。内訳はトラック・バス用が86万4000本で同9・2%減、乗用車用が951万6000本で同10・4%減、小型トラック用が194万7000本で同7・2%減、二輪用は31万8000本で同4・6%増、特殊車両用が11万4295本で同19・5%減となり、二輪用以外の全てのタイヤで前年同月実績を下回った。
出荷金額は993億1900万円で同8・6%減となり、15ヵ月連続で減少となった。内訳はトラック・バス用が202億8500万円で同14・6%減、乗用車用が489億7100万円で同6・7%減などとなり、6・8%増となった二輪用以外の全てのタイヤで前年実績を下回っている。
自動車用は四輪車の生産台数が同1・0%減と、2ヵ月ぶりに前年同月を下回ったことが響いた。二輪車用については、二輪車の生産台数が同11・1%減で、2ヵ月連続で前年同月を下回ったものの、上半期では輸出が好調で同6・1%増と、上半期としては2年ぶりのプラスとなったことにより、6月も生産が維持された。
ゴムベルトは生産量が同15・7%減の1944t、出荷金額は同7・2%減の63億2100万円。このうち、コンベヤベルトは生産量が1277tで同21・6%減、出荷金額は19億590万円で同13・9%減となった。
コンベヤは国内の主要需要先である鉄鋼関連の粗鋼生産、紙・板紙生産は回復しつつあるものの、資源需要の低迷により輸出が2桁減となっていることで不振。伝動ベルトも歯付きベルトは好調だが、数量が多いVベルトが内需・輸出とも落ち込んだことで前年実績を下回ったことから、ゴムベルト全体で生産が2桁減となった。
ゴムホースは生産量2921tで同4・6%減、出荷金額は117億2100万円で同0・7%増となった。
自動車用ホースは生産量が1978tで同0・3%増、出荷金額は84億2700万円で同2・1%減。
高圧用ホースは生産量が364tで同1・1%減、出荷金額は14億8700万円で同5・8%減。
主要需要先である建設機械の出荷金額総合計が11ヵ月連続で減少、工作機械の受注総額も同2割減となったが、輸出が5割近く伸びたことにより、生産・出荷とも微減に留まったようだ。
その他、工業用ゴム製品は生産量1万4614tで同3・7%減、出荷金額は570億9400万円で同1・3%減という結果となった。
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