タイヤ4社の16年度中間決算詳報 非タイヤ部門は3社で減収減益

2016年08月29日

ゴムタイムス社

 タイヤメーカー4社がこのほど発表した16年12月期中間決算で、工業用品などを主体とする非タイヤ部門は、売上が各社とも前年同期実績を下回った。利益面では、スポーツ事業が好調だった住友ゴム工業を除き、3社が減益となった。資源国関連や鉄鋼関連などの需要減から、産業用資材の販売が低迷したほか、円高の進行が減収減益の大きな要因となった。

◇ブリヂストン
 ブリヂストンの非タイヤ事業である多角化部門は、ベルト、ホース、インフラなどを含む化工品事業に、スポーツ用品、自転車などを加えたセグメント。

 16年12月期中間決算の多角化部門では、化工品事業での鉱山関連のベルト、ホース産業資材、自動車用防振ゴムの需要減などの要因から、売上高は3010億円で前年同期比3%減、営業利益は195億円で同5%減となり、減収減益となった。全売上高に占める多角化部門の割合は18・3%で、同1・5ポイント上昇した。

 通期の予想では、多角化事業の売上高は5900億円で前期比7%減、営業利益は400億円で同10%減、営業利益率は6・8%を見込んでいる。

◇住友ゴム工業
 住友ゴム工業の非タイヤ事業は、スポーツ事業および産業品他事業から成っている。16年度中間期の合計売上高は531億300万円で同6・4%減、営業利益33億3000万円で同93・5%増となり、減収増益となった。全売上高に占める非タイヤ事業の割合は14・2%で同0・4ポイント下落した。

 そのうちスポーツ事業の売上高は、364億3900万円で同3・7%減、営業利益は国内ゴルフ用品市場で「ゼクシオ・ナイン」の増販による販売構成の良化や、円高による仕入コストの減少などにより、25億9900万円で同189・8%増となった。

 産業品他事業の売上高は166億6400万円で同11・7%減、営業利益は7億3100万円で同11・3%減。医療用ゴム部品や制振事業は堅調に推移したが、プリンター・コピー機用精密ゴム部品ではプリンター・コピー機メーカーが減産。円高の影響もあって減収となったほか、体育施設や土木海洋といったインフラ系商材も販売が減少したため、減収減益となった。

 通期の予想では、スポーツ事業の売上高は、760億円で同2%減、営業利益は35億円で同74%増。産業品他事業の売上高は390億円で同横ばい、営業利益は25億円で同29%増を見込んでいる。

◇横浜ゴム
 非タイヤであるMB(マルチプル・ビジネス)事業の16年度中間期売上高は、563億4000万円で同7・7%減、営業利益は35億300万円で同37・1%減となり減収減益となった。全売上高に占める同事業の割合は21・0%で、同0・4ポイント上昇した。

 そのうちホース配管は、

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