三興化学工業は8月26日、従来の天然ゴムや合成ゴムを使用せず、世界で初めて「熱可塑性エラストマー」を使った手術用手袋「サンコーシルキーフィット・ゼロ」を9月1日から発売すると発表した。
同製品は、Ⅰ型アレルギーの発症原因物質であるラテックスタンパク、Ⅳ型アレルギーの発症原因物質である加硫剤・加硫促進剤、刺激性接触性皮膚炎の原因物質であり、すでに米国FDAでは医療用手袋への使用が禁止されているパウダーなどを一切含有していないことに加え、ゴム臭もないのが特徴だ。
また、一般的に使用されている天然ゴム製、クロロプレン製、ポリイソプレン製の手袋に比べ柔軟性に優れているので、安全のための二重装着時にも手にストレスを与えることがない。
さらに、水和性も他の素材と比較して非常に優れているため、手術中に体液などの吸収が少なく手袋強度が落ちず、破れやピンホールなどの発生を防ぐことができる。
原産国はマレーシアで、手袋にダメージを与えない電子線滅菌を施している。サイズは5・5インチから8・5インチまでの7サイズ。初年度売上100万双、最終的には700万~1000万双を目標としている。