住友理工は8月30日、心肺蘇生法(心臓マッサージ)の訓練をサポートする胸骨圧迫訓練評価システム「しんのすけくん」を、26日に大分県豊後高田市に寄贈したと発表した。
同市には、同社グループの住理工大分AE、住理工九州、東海化成九州の3社が立地している。グループ会社がある自治体への寄贈は今回が初めて。
しんのすけくんは同社開発の圧力検知センサー「スマートラバー(SR)センサ」を応用し、心臓マッサージの訓練で重要な要素である圧迫位置、圧迫の深さ、リズムなどを検知して、リアルタイムで表示される画面を見ながら、訓練を受けられる製品。要素ごとに得点化し、客観的に評価することにより、訓練の質の向上を図る。
同市役所で行った寄贈式には、永松博文市長や同市消防本部の榎本久光消防長、同社側からは松井社長のほか、住理工大分AE前社長の大橋武弘専務執行役員らが出席した。
消防本部の職員による同製品を使ったデモの実演に続き、永松市長が心臓マッサージを体験した後、松井社長がしんのすけくん1台を永松市長に手渡した。
松井社長は「しんのすけくんの活用を通じて、心肺蘇生が正しく行える人材の裾野の拡大に貢献したい」とあいさつを行った。
永松市長は「『健康のまちづくり』を掲げて一生懸命取り組んでいる中、しんのすけくんをいただき、大変ありがたい。正しく心肺蘇生が行える人材の養成に役立てていきたい」とコメントした。
同市では今後、同市消防本部の職員の訓練や教育現場での講習などに活用するとのこと。
同社は同製品のさらなる普及に努め、万が一の時にも正しく心肺蘇生が行える人材の裾野を広げることで、「安全・安心・快適」な暮らしづくりを目指していく方針だ。