デンカは8月31日、中日本高速技術マーケティング・住友ゴム工業と共同で、橋梁用高耐オゾン性ゴム支承(UDRB)を開発したと発表した。
従来の天然ゴム系配合物と比べ、約5000倍以上の耐オゾン性を持つクロロプレンゴム系材料を主原料として被覆ゴムに用いることで、高い耐オゾン性を実現させたことが特長。
高濃度・高伸長下での静的オゾン劣化試験で、長期間にわたって表面にクラックが発生することなく、反力分散型支承としての機能を維持することが示されている。
豊富な知見を持つ川金コアテックと共同で製品化に取り組み、今後は「UDRBシリーズ」として、住友ゴムと川金コアテックが窓口となり販売していく。
橋梁の大規模化に伴いゴム支承も大型化する中で、外気に曝されるゴムの表面積も大きくなり、より厳しいオゾン環境下での使用が増えてきている。
また、大規模地震発生時には、オゾン劣化による表面亀裂などを起点として、ゴム支承の破断に発展することも懸念され、優れた耐候性と安全性を備え持つゴム支承への期待が高まってきている。
そこで、中日本高速技術マーケティングの基本構想に基づき、材料開発をクロロプレンゴムの世界トップシェアを持つデンカと住友ゴムが共同で実施。さらに住友ゴムが持つゴム製品の開発・製造の技術・ノウハウを用いることで、100年の耐オゾン性を目指す橋梁用高耐オゾン性ゴム支承を製品化した。
また、耐震性能をさらに向上させる超高減衰ゴム支承についても共同開発を進めており、年末までに販売を開始する予定である。