ゴムタイムス主催 ゴム技術セミナーのお知らせ
特許情報から見る 熱可塑性エラストマー組成物の配合と成形トラブル対処法(オレフィン系、スチレン系編)
~趣旨~
汎用性熱可塑性エラストマー組成物であるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物やスチレン系熱可塑性エラストマー組成物は、他のプラスチックやエンプラ系熱可塑性エラストマー(ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン系)と異なり、ゴム成分と液状オイル成分と流動成分(樹脂成分)との「多成分の混合物」であり複雑です。
異なる性状の成分を混合・混練しているので問題を複雑にしています。
それはすなわち成形トラブルに直結してしまいます。さらにまた複雑にするのは多くの場合は、それを化学反応させて架橋させ耐熱性、耐油性を向上させます。架橋反応では、複数の分子が結び付いたり逆に分子が切れてしまったり極めて複雑なことがおこります。特許情報から得られる業界各社の配合処方を考慮しないともはや開発目的の達成、トラブル対策など効率的に行うことはできません。
(1)複雑な混合物(化学反応を伴う)の成形トラブル
(2)雑誌の記事や論文では書かれていない特許情報に基づく配合処方から読み解く成形トラブル対策法
(3)特許情報から得られる配合処方情報を元に予測して行うトラブル解決のための分析方法を考えてみましょう。
日時 | 2016年10月12日13:00~17:00 |
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地域 | 東京都 |
会場 | 秋葉原 OMG PARTNERSビル 会場地図 |
講師 | 鷲尾裕之氏(特許戦略コンサルタント/ポリマー技術コンサルタント) |
受講料(税込) | 45,000円 |
主催会社 | ゴムタイムス社 |
お申込み | このセミナーに申込む |
~プログラム~
1.熱可塑性エラストマーの種類
汎用熱可塑性エラストマー(オレフィン系、スチレン系)の活用範囲とその展望
2.組成及び配合成分
「特許情報から得られる配合処方とその原材料の詳細情報」
2-1 オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
(1) ゴム成分の性質による物性・成形性への影響
(2) 流動相(樹脂)成分の性質による物性・成形性への影響
(3) 軟化剤成分の性質による物性・成形性への影響
(4) 架橋剤による物性・成形性への影響
2-2 スチレン系熱可塑性エラストマー組成物
(1) ゴム成分の性質による物性・成形性への影響
(2) 流動相(樹脂)成分の性質による物性・成形性への影響
(3) 軟化剤成分の性質による物性・成形性への影響
(4) 架橋剤による物性・成形性への影響
3.業界実情
3-1 オレフィン系熱可塑性エラストマーの販売会社
3-2 スチレン系熱可塑性エラストマーの販売会社
4.成形トラブルとその対策
「特許情報から考える配合処方を根拠としてトラブル原因を解明しよう!」
4-1 ひけ
4-2 ショートショット
4-3 バリ
4-4 そり・変形
4-5 シルバー
4-6 金型転写性不良
4-7 ウエルド不良
4-8 焼け
4-9 寸法のばらつき
4-10 ピンキング
4-11 ブツ
4-12 ブリードアウト
4-13 ブルーム
4-14 成形品の表面剥離
4-15 複合成形体の層間融着不良
4-16 押出成形におけるドローダウン
5.分析技術
「そのサンプルは、どんな熱可塑性エラストマーなのか?」
5-1 種類を判別する分析方法
(1) ゴム成分の分離とその分析方法
(2) 軟化剤の分離とその分析方法
(3) 流動相(樹脂)成分の分離とその分析方法
(4) 架橋度の測定方法
5-2 トラブル解決のための分析方法 「このトラブルは、何が原因なのか?」
(1) ブツ分析
(2) ブリード物の分析
(3) ブルーム物の分析
(4) モルフォロジー観察
鷲尾裕之氏プロフィール (特許戦略コンサルタント / ポリマー技術コンサルタント)
1988年日本大学生産工学部工業化学科卒業。同年、リケンテクノス株式会社入社。同社では、材料開発(6年)、分析研究(5年)、知的財産(15年)をそれぞれ担当。ポリマーアロイの構造解析研究やポリオレフィン分析のためのTREFや高温GPC社内立ち上げに従事。熱可塑性エラストマー、PP、PEコンパウンド、エンプラ(LCP、PES、PEEK、PPS、PA、PI、POM、PET、PBTなど)からフィルム、塗料、接着剤等の経験多数。自身が発明者の特許出願1件、学会発表1件。
知的財産部では、上記技術分野(熱可塑性エラストマー組成物を主として)特許戦略を担当し特許出願300件、中間処理200件。在職中の2009年に日本大学法学部法律学科卒業。
10月20日開催
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