ゴムタイムス主催 ゴム技術セミナーのお知らせ
加硫用薬剤選定のポイント
理想の加硫曲線と卓越した物性実現の配合処方とは
~趣旨~
「伸びて、縮む」というゴム製品特有の性質とその耐久性は、用いられた加硫用薬剤の種類と組合せで大きく異なり、永年にわたる貴重な経験が積み重ねられて、現在の配合に至っていると言える。また実際の加硫工程では多種類の薬剤が使用されることも珍しくないが、加硫用薬剤の機能分類はその多くが経験則から成り立っている。このため樹脂と異なり、ゴム製品は各社で確立された世界で唯一の配合処方に従って製造されていると言っても過言ではない。
この講演では著者が永年にわたってゴム薬品の開発に従事した時に蓄積された経験を基に、下記の講演題目に示したように硫黄加硫に焦点を絞って、各種ゴム薬品の働きおよびゴム薬品併用時の複合作用を化学反応面から分かりやすく解説する。また講演ではゴム配合技術者にとって理想の加硫工程とされる、①耐スコーチ性が確保され、②加硫速度が速く、③高いトルク値を有し、④加硫戻りの少ない、といった特徴を有した加硫曲線を実現するための配合処方、並びに得られた加硫物の特性について述べる。対象ゴムとしてはNRに代表されるジエンゴムの他に、NBR、H-NBR、EPDMの各硫黄加硫についても言及しており、ゴム配合技術者の日々の研究に役立つ内容と考えております。
更にこの講演では、下記のような日々の疑問の答えにも出会える講演内容となっております。
何故、複数の加硫促進剤を併用するの?
何故、促D併用効果がDMとTTで大きく違うの?
白色配合SBRの加硫挙動は改良できるの?
硫黄加硫物の耐熱性と耐疲労劣化性の両立は可能なの?
どのように考えると、ゴムの種類と加硫システムがマッチングするの?
通常加硫、EV加硫、無硫黄加硫の具体的配合例と特徴は?
Soluble加硫ってどういう加硫で、何に有効なの?
硫黄加硫と非硫黄加硫の併用で、加硫物の物性向上は可能なの?
疲労劣化で加硫物の物性はどのように変わり、改善は可能なの?
何故、ゴムの種類で耐疲労劣化性が変わるの?
特殊ゴムの硫黄加硫は、ジエンゴムとどのように違うの?
日時 | 2016年11月09日13:00~17:00 |
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地域 | 東京都 |
会場 | 秋葉原 OMG PARTNERSビル会場地図 |
講師 | 太智重光氏(ゴム薬品コンサルタント) |
受講料(税込) | 45,000円 |
主催会社 | ゴムタイムス社 |
お申込み | このセミナーに申込む |
~プログラム~
1.ジエンゴム硫黄加硫の最適化
1)硫黄加硫概論
(1)汎用加硫促進剤の加硫特性
2)加硫促進剤の併用による加硫特性の最適化
3)スコーチ防止剤による耐スコーチ性の確保
(1)CTPによる耐スコーチ性の確保
(2)スコノック#7による耐スコーチ性の確保
2.天然ゴム硫黄加硫物の耐熱性の向上
1)加硫方式と加硫物の特性
(1)通常加硫、セミEV加硫、EV加硫、無硫黄加硫
(2)Soluble Cure
(3)TOT-Nによる加硫
2)加硫構造の最適化による耐熱性の向上
3)異種架橋剤の併用による耐熱性の向上
(1)バルノックPM
(2)HTS
(3)シランカップリング剤Si-69
3.ゴム加硫物の疲労劣化と対策
1)疲労劣化時の挙動
(1)疲労劣化に伴う加硫物の物性変化
(2)ゴム・充填剤・加硫形態の耐疲労劣化性への影響
2)加硫用薬剤による耐疲労劣化性の改善
(1)TOT-Nの活用
(2)HTSの活用
3)老化防止剤による耐疲労劣化性の改善
4.特殊ゴムの硫黄加硫用配合のポイント
…耐スコーチ性、耐熱老化性、低CSの確保…
1)NBRの硫黄加硫
2)H-NBRの硫黄加硫
3)EPDMの硫黄加硫
10月12日開催
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(オレフィン系、スチレン系編)
10月20日開催
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11月9日開催
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