住友ゴム工業は10月11日、環境保全と企業の社会的責任(CSR)の観点から、国際ゴム研究会(IRSG)が提唱する、天然ゴムを持続可能な資源とするためのイニシアティブ(SNR―i)の趣旨に賛同し、その活動に参画していくと発表した。
SNR―iは、生産から消費に至る天然ゴムのサプライチェーンを対象とし、経済・環境・社会の三本柱が調和した持続可能な天然ゴム経済の確立を目的に、IRSGが立ち上げた活動の一つ。
サプライチェーンにおける「生産性向上支援」「天然ゴムの品質向上」「森林の持続性支援」「水の管理」「人権、労働基本権への配慮」の5つの領域を対象に指針を設定し、賛同する企業がそれに沿った自主的な活動と、継続的な改善を推進するもの。
同社の主力事業であるタイヤは、主原料として天然ゴムと合成ゴムを使用しており、一般的なタイヤでは天然ゴムが原材料重量構成比で約30%を占めている。
天然ゴムはゴムの木から採取される持続可能な資源だが、その生産から消費までの過程で、同社はSNR―iが求める事項について取り組みを行っていくことを表明し、環境・社会と調和した天然ゴム調達を進めていく。
同社は人・地域・社会にとって真に価値ある存在であり続けるためCSR活動基本理念を定め、それに基づいた事業活動を行っている。
原材料などの調達についてもガイドラインを設け、CSR行動規範に則った活動を取引先に依頼している。同社は、このような活動をさらに推し進めることで、SNR―iの求める各領域での改善につなげていくとしている。