住友理工は10月11日、自動車用防振ゴム製造・販売の新会社「住理工山形(SRK―YG)」の開所式を開催した。
為替変動の影響を受けない事業基盤の再構築と、「地産地消」で競争力のある製品の安定供給を目的に設立したSRK―YGは、同社グループの東北地方での初めての生産拠点。東北地方に展開する国内自動車メーカーだけでなく、北関東エリアを含むより広域のメーカーに、迅速で効率的な製品供給を行っていく方針。
開所式には西村義明会長兼CEOや住理工山形矢野勝久社長はじめ、山形県の細谷知行副知事、米沢市の中川勝市長らが出席した。
開所式であいさつを行った西村会長は「東北で事業を展開するという長年の一つの夢を叶えることができた。この工場を世界に通用するマザー工場にしていきたい」と新工場への期待を表した。
SRK―YGの資本金は4億9500万円で出資比率は住友理工が100%。従業員数は現在80名だが、来年秋には120名にまで増員する予定。工場面積は敷地が約5万2000㎡、建屋が約9400㎡。投資額は約20億円。
業績について矢野社長は開所式前に行われた記者会見で「来年度には黒字化を見込んでおり、2018年度には売上30億円を目指す」と説明した。
同社グループはこれまで、海外拠点の拡充や欧州・南米企業の買収などにより、世界5極(日本、米州、欧州・アフリカ、中国・韓国、アジア)での製品開発・供給体制を確立。現在、世界23ヵ国105拠点で事業を展開している。国内では名古屋地区、九州を中心に生産していたが、東北に生