第34回国際食品工業展(日本食品工業会主催)は6月7日から10日までの4日間、東京ビッグサイトを会場に「つくります おいしい未来」をテーマに開催された。 食品機械・装置および関連機器に関する技術並びに情報の交流と普及を図り、食品産業の一層の発展に寄与することが狙いで、今回は、国内外から645社 (2783小間)が出展した。出展分野をホールごとに集中させ、様々な講演会やセミナー・シンポジウムも企画され、東日本大震災の影響で会場内の照明が必 要最小限に設定された中で、多くの来場者が訪れ、各ブースは賑わいを見せた。 本紙関連では食品産業に貢献する樹脂ベルトメーカーやホース、手袋、シューズ、機械装置関係などが出展した。
〈アサヒコーポレーション〉
食品・厨房用シューズとして「クリーンセーフ300」「クリーセーフ303」などを出展した。 抗菌革命をテーマに、出光テクノファイン社製の抗菌剤「コーキンマスター」を使用した厨房用シューズのラインアップを紹介し、食に携わる関係者の衛生・健康と安全をアピールした。
〈日進ゴム〉
厨房シューズや衛生長靴、軽作業シューズなどを出品した。同社のブースは「ストップ転倒事故」をテーマに、安全で快適な作業現場の提案などを行い、来場者の高い関心を集めた。
〈フジトク〉
食品産業向けステンレスサニタリー製品のうち、エンドユーザーから定評の商品群を展示した。 商品はパッキンレス「サニタリー継手」(=国内特許取得)や精密エッチングフィルター各種、サニタリーバルブ、サニタリーポンプなど。
〈宇都宮製作〉
使い捨て手袋では国内トップクラスのシェアを持つ同社は、ニトリル手袋・粘着マット・電石帽・QCキャップ・ポリエチレン手袋・マスクなど多彩な商品を分 かりやすく展示。品質と価格での安定供給に自信を見せる。また、毛髪落下防止の衛生キャップも注目を集めた。
〈トヨックス〉
「トヨシリコーンホース」をはじめ「トヨコネクタ」「トヨシリコーン継手」一体成形品などを出品した。同社が推進する、ホースと継手による漏れない抜けな い、そしてより安全な流体輸送を実現する「ホース配管安心セット」を強力にアピールした。また、「耐震エコ配管システム」が地震防災の観点から、高い関心 を集めた。
〈バンドー化学〉
キャッチコピーは「食の未来を支えるバンドー製品」。バンドーサンラインベルトの各種製品を出品し、未包装の食品搬送用途でニーズの高いライトブルー色の サンラインベルト「ミスタークック ザ・ブルー」に加えて、食品搬送用Fシリーズの新ラインアップとして今後販売を予定している「低収縮ベルト」、さらに 「非付着ベルト」などをメインに紹介した。
〈三ツ星ベルト〉
食品搬送用樹脂コンベヤベルト「ママライン」シリーズを中心に、食品加工機械分野での拡販を目指し、各種製品を展示して来場者にアピールした。食品搬送用 ベルトで初の低収縮ベルトやトップレベルの平滑性を誇る「超鏡面ベルト」のコーナーでは多くの人が熱心に担当者の説明に聞き入っていた。
〈ニッタ〉
食品用搬送ベルト、カーブコンベヤ、クリーンチューブ・ホース、クリーン継手、マイクロバブル発生装置「泡多郎」など多彩な商品群を展示した。同社のブースは各製品を紹介するパネルが見やすく掲げられ、多くの来場者が立ち寄った。
〈イントラロックスLLC〉
乗継ぎを排除できる新技術「i―Drive」などをデモ実機を使って展示した。モジュールプラスチックコンベヤベルトとサーモドライブベルトのソリュー ションは、食品安全性に優れ、生産効率向上とコスト削減に寄与する。布やPVC樹脂ベルトの端ほつれや蛇行、さらに金属ベルトの金属粉の問題も解決する。
〈三友工業〉
水産業界初の冷凍魚(フィレ)を自動で切身にする装置、マイコン式自動魚切身機「匠身」などを紹介した。 操作も簡単で、生産したい切身(質量・幅・長さ)をタッチパネルに入力。フィレをコンベヤに乗せ、ボタン1つで自動搬送。上下CCDカメラを使用して画像処理を行う。尾部から頭部まで同じ質量・長さで加工が可能。 また、冷凍状態で加工することにより、手間もなく鮮度を落とさないのが最大の特徴。実演時間には、さらに多くの来場者が集まった。
〈NOK〉
シール製品、搬送用ベルトシール技術をベースに、ゴム合成・加工技術を活かした食品向けベルト、シール製品などを紹介した。水用Oリングは、耐熱水用の フッ素ゴムを新たにラインアップし、「NOK WEX」シリーズとして展示した。