豊田合成 「形状が復元しやすいゴム」の材料技術を確立

2016年10月21日

ゴムタイムス社

 豊田合成は10月21日、高温で長時間、力を加えても、形状が復元しやすいゴムの材料技術を確立したと発表した。

 ゴムは高温で長時間圧縮すると弾性が衰え、「永久ひずみ」が生じ、シール性能に影響を及ぼす。一方で、弾性の強いゴムは背反として伸びにくい硬いゴムになってしまうため、シール部品にした際に組み付けし難くなるなどの問題が発生する場合がある。

 同社は、熱に対する耐久性に寄与する薬品を新たに選定し、ゴムの配合設計を最適化することで、元の形状から4倍以上伸びる性能を有しながら、形状が約2倍復元しやすいゴムの材料配合技術を確立した。なお、この技術は日本ゴム協会が主催する「第71回ゴム技術進歩賞」を受賞している。

 同技術開発により、長期耐久性が求められるEVやPHV、FCVなどの次世代自動車に搭載される、バッテリーユニットなどに使用するシール部品の薄型化・軽量化・長寿命化に貢献することが期待できる。

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