住友理工は10月28日、心肺蘇生法(心臓マッサージ)の訓練をサポートする胸骨圧迫訓練評価システム「しんのすけくん」を糸島市(福岡県)に寄贈したと発表した。
「しんのすけくん」は、音声ガイダンスを頼りに、リアルタイムで表示される画面を見ながら、心臓マッサージの訓練を受けることができる製品。同社開発の圧力検知センサー「スマートラバー(SR)センサ」を応用して、心臓マッサージにおいて重要な要素である圧迫位置、圧迫の深さ、リズムなどを検知。要素ごとに得点化し、客観的に評価することにより、訓練の質の向上を図る。
贈呈式は、糸島市、国立大学法人九州大学、同社の3者による連携協定に基づき、糸島市内に今春オープンした「九州大学ヘルスケアシステムLABO糸島(愛称:ふれあいラボ)」で10月25日に開催され、同市からは月形祐二市長、濵地広喜消防長らが、同社からは松井社長らが出席した。
松井社長は冒頭、「『しんのすけくん』を通じて、市民の皆様が正しい心肺蘇生法を身につけられ、糸島市がスポーツ振興、健康増進の場として一層の発展をされる一助となることを祈念している」と挨拶。月形市長が「寄贈を受け、消防職員の技術の研鑽の力添えになるのではと大きく期待している。この3者連携がさらに前進し、市民の皆様に安心・安全をお届けできる製品の創出につながれば」と述べた。市消防本部の職員のデモ実演の後、松井社長がしんのすけくんを月形市長らに手渡した。
同社は同製品のさらなる普及に努め、万が一の時にも正しく心肺蘇生が行える人材の裾野を広げることで、「安全・安心・快適」な暮らしづくりを目指していくとしている。