【コラム連載シリーズ】世界のゴム事情13 ヨーロッパのゴム業界(後編)

2016年11月14日

ゴムタイムス社

 ヨーロッパのゴム業界(後編)

 前回に続き、ヨーロッパのゴム業界事情についてご紹介したいと思います。

 EUのゴム会社を訪問すると、本社や研究所は古いビルの中にあります。経営幹部はほとんど博士号取得者で、自社内で人材を育て、同業他社に人が移動しないのもEUの特徴です。

 現在、ドイツを中心に「インダストリー4・0」が提唱され、開発が進んでいます。第4の産業革命とも言われ、あらゆるセンサーを駆使して最適なものづくりをしようとする試みです。米国はIT、ビックデータの活用という方向に進んでいます。一方、ITを「ものづくり」に活かそうというところがEUらしいのです。

 アメリカのゴム産業では、会社合併、買収、モジュール化により、大規模なゴム会社を超えた巨大企業が出現しますが、EUでは、それぞれ得意分野で特長ある製品を伸ばすという方向に進んでいます。

 15年ほど前に、EUに本社のある世界的なゴム会社の依頼で、当社が日本の大手ゴム会社の

 

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