不二ラテックスの4~9月期 増収も産業用振るわず減益に

2016年11月07日

ゴムタイムス社

 不二ラテックスの2017年3月期第2四半期連結決算は、売上高が35億4500万円で前年同期比1・3%増、営業利益は2億7500万円で同15・1%減、経常利益は2億4700万円で同17・8%減、四半期純利益は1億8500万円で同9・6%減となった。

 医療機器事業のうち、主力の国内コンドームは販売チャネルとしての大型小売店・ドラッグストア・コンビニエンスストアを中心とした販路開拓に加え、販促企画を含めたネット販売の強化と新規開拓を継続的に推進した。

 また、安定的な生産体制の構築にも継続的に取り組み、海外オファーの確実な取り込みを実現した。

 これにより、引き続き海外向け売上高が拡大したが、国内消費の減少・価格の二極化・新素材製品のシェア上昇により、厳しい展開が続いた。

 季節性のある冷却商品については、アイテム数を絞った影響もあり減収となった。

 一方、プローブカバー(感染予防製品)を中心としたメディカル製品は、市場の認知度も上がり、引き続き堅調に推移した。

 この結果、医療機器事業の売上高は10億6700万円で同7・6%増。セグメント利益は生産合理化を継続的に進めて原価低減に努め、増収効果もあり改善が見られたが、一部在庫の除却などもあり2900万円(前年同期は6百万円の損失)となった。

 精密機器事業のうち、主力のショックアブソーバとロータリーダンパーについては、国内で主要な市場として位置付け、開拓・深耕を続けている住宅設備関連・自動車関連・家電の分野で堅調な受注が続いた。すでに底を打った住宅設備関連の生産調整などの影響があったものの、計画通りの売上高を確保できた。

 また、海外市場では、一部ユーザーの在庫調整などの影響が残り、売上が伸び悩んだ。

 一方、産業用の分野は設備投資の回復が遅れ、苦戦を強いられた。利益面については、減収と利益率の高い製品の販売比率低下、工場増築に関連した修繕費の計上などが利益圧迫要因となった。

 この結果、精密機器事業の売上高は21億5800万円で同0・9%減、セグメント利益は4億2400万円で同12・5%減となった。

 SP事業については、主力のゴム風船が主体となる販促用品市場は景気が回復基調にある中、広告販促活動やイベントに復調の兆しが見られた。

 しかし、本格的な回復には至らず、引き続き苦戦を強いられたものの、新企画商品の販売が開始され、売上・利益に貢献した。

 この結果、SP事業の売上高は2億5400万円で同11・2%増、セグメント利益は1300万円で同493・7%増となった。

 その他の売上高は6400万円で同36・2%減、セグメント利益は1100万円で同49・7%減だった。

 通期の業績予想については当初予想からの変更はなく、売上高が70億円で前期比1・3%増、営業利益は6億8000万円で同4・3%増、経常利益は6億3000万円で同10・6%増、当期純利益は4億3000万円で同5・8%増を見込んでいる。

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