デンカは11月8日、決算説明会を開催し、吉高紳介社長が2017年3月期第2四半期連結決算の概要などを説明した。
売上高は1718億600万円で前年同期比5・9%減、営業利益は98億2500万円で同32・8%減、経常利益は74億2600万円で同45・1%減、四半期純利益は61億1400万円で同38・1%減だった。
販売数量は増加したものの、原材料価格の下落に応じた販売価格の見直しや、円高による手取りの減少によって減収となった。収益面では、営業利益は円高の影響に加え、スチレンモノマーの隔年定修や海外展開・研究開発の加速による費用増があり減益、経常利益も円高の進行で為替差損が発生したため減益となった。
この結果を見込んで、同社は10月11日に通期業績予想を下方修正し、吉高社長はその理由を詳しく説明した。
同社では、期初に今年度の業績を予想するに当たり、前年度に対するプラス要因として、電子・先端プロダクツ部門とインフラ・ソーシャルソリューション部門の回復、米国デュポンから買収したクロロプレンゴム(CR)工場がフルに寄与、ユーティリティコストの低減を想定した。
一方、マイナス要因としては、円高の進行とスチレン系スプレッドの減少、スチレンモノマーの定修、健康関連事業を中心に大きな先行投資をしていることによる負担増を見込んだ。
これらを総合した結果、同社では今年度も、過去最高益だった前年度と同程度の業績は上げられるだろうと見込んでいた。
しかし、第1四半期終了時点で