バンドー化学の17年3月期第2四半期連結決算は、売上高が438億1300万円で前年同期比9・0%減、営業利益は28億5500万円で同2・2%減、経常利益は27億6200万円で同20・9%減、四半期純利益は20億9500万円で同19・2%減となった。
ベルト事業のうち、自動車部品については、自動車の補機駆動用伝動ベルトおよび補機駆動用伝動システム製品については、国内では積極的な営業活動により補修市場への販売は増加した。ただ、軽自動車の販売不振や熊本地震の影響など自動車生産台数が前年度を下回った影響が大きく、国内では販売が減少した。
一方、海外では中国やタイの自動車生産台数は堅調に推移し、販売が増加した。スクーター用変速ベルトについては、タイ、インドおよびベトナムにおいて積極的な顧客開拓に注力し、販売が伸長した。全体では現地通貨ベースで売上高は伸長したものの、円高の影響により減収となった。
この結果、同セグメントの売上高は198億1100万円で同8・3%減、セグメント利益は円高の影響もあり、12億6400万円で同18・5%減となった。
産業資材に関しては、農業機械用伝動ベルトは、中国とタイで販売強化したことなどにより販売が増加。ただ、国内では設備投資需要の低迷による影響を受け、産業機械用伝動ベルトの販売が減少し、全体で販売が減少した。
運搬ベルトについては、資源価格下落による需要減少の影響から、資源開発用のコンベヤベルトの輸出は減少したが、日本、中国・アセアン地域で積極的な顧客開拓を進めたことにより、樹脂コンベヤベルトの販売は伸長した。
これらの結果、同セグメントの売上高は158億6600万円で同11・1%減となったが、セグメント利益は原価低減活動の徹底と収益性を重視した受注を行ったことなどにより、12億600万円で9・0%増となった。
高機能エラストマー製品事業のうち、精密機能部品は国内外のOA機器メーカーの減産の影響により、クリーニングブレード、高機能ローラおよび精密ベルトなどの販売は減少した。一方、機能フイルム製品は、国内で非住宅関連の需要が好調に推移したことや、積極的な営業活動により建築資材用、工業資材用および医療関連用フイルムの販売が増加した。
これにより、同事業の売上高は73億1500万円で6・9%減、セグメント利益は販売構成の変化などにより1億1600万円で同64・6%減となった。
ロボット関連デバイス事業などを行っている、その他事業の売上高は11億6800万円で同12・5%減、セグメント利益は1億8千8百万円で同19・6%増となった。
通期の連結業績予想については、5月12日に発表した当初予想から為替に対して円高の影響を受けたほか、中国景気の減速継続の影響を受けたことを勘案し、売上高・利益ともに下方修正した。
売上高は900億円で前期比4・3%減(当初予想比0・8%増)、営業利益は55億円で同8・3%減(同0・7%増)、経常利益は56億円で同12・5%減(同0・6%増)、当期純利益は41億円で同8・9%減(同2・6%増)を見込んでいる。
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