三洋貿易の2016年9月期連結決算は、売上高が599億800万円で前年同期比1・3%減、営業利益は40億5200万円で同12・4%増、経常利益は42億7400万円で同4・0%増、当期純利益は27億5700万円で同1・3%減となった。
化成品では、ゴム関連製品は情報機器向けの輸出が低調だったが、自動車向けを中心に合成ゴムと副資材の販売が堅調だった。化学品関連商品は工業用フィルム・電材などの輸出や医薬関連商品が低調だったが、染料や難燃剤の販売は好調。また、第2四半期から新たに連結子会社となったソートの業績が寄与した。
この結果結果、化成品の売上高は244億8300万円で同3・8%増、セグメント利益は12億6300万円で同14・4%増となった。
機械資材では、産業資材関連商品は自動車内装用部品の販売が引き続き好調に推移し、シート用高機能性部品・原材料販売も伸長した。機械・環境関連商品は、飼料・肥料用ペレットミルが堅調に推移し、バイオマス関連商品では熱電併給設備などの大型案件を受注した。科学機器関連は、表面物性測定装置や半導体検査装置などの分析・試験機器の販売が好調、受注も堅調に推移している。
これにより、機械資材の売上高は191億400万円で同8・0%増、セグメント利益は22億1100万円で同12・7%増となった。
海外現地法人では、サンヨー・コーポレーション・オブ・アメリカは工業用フィルムが低調だったが、ゴム・自動車用部品は堅調。三洋物産貿易(上海)有限公司は、ゴム・自動車用部品が好調に推移した。サン―タップ・インターナショナル(タイ)は、自動車用部品が好調だったが、タイバーツ安によるゴムなど輸入品の採算悪化により業績は低調だった。
こうしたことから、大幅な円高による為替換算の影響もあり、海外現地法人の売上高は107億5100万円で同13・0%減、セグメント利益は3億6600万円で同27・0%減となった。
国内子会社では、コスモス商事は海洋船舶、石油ガス関連が低調だったが、地熱関連は機材販売・レンタル事業がともに堅調だった。ケムインターは韓国経済の低迷や円高の影響により化学品は低調だったが、電材関連は堅調。
この結果、国内子会社の売上高は52億9400万円で同22・0%減、セグメント利益は5億8500万円で同8・1%減となった。
2017年9月期通期の連結業績予想は、売上高が670億円で前期比11・8%増、営業利益が42億円で同3・6%増、経常利益が43億5000万円で同1・8%増、親会社株主に帰属する純利益が27億9000万円で同1・2%増を見込んでいる。