クリヤマホールディングスの2016年12月期第3四半期連結決算は、売上高が340億4000万円で前年同期比1・3%増、営業利益は18億300万円で同26・6%減、経常利益は18億8000万円で同32・8%減、四半期純利益は13億2000万円で同31・0%減となった。
北米事業では、北米経済が堅調を維持している中、飲料用ホースやプールなどの送水に使用されるホースの販売が堅調に推移した。しかし、シェール・オイル、シェール・ガス市場関連向けや農業市場向けホース販売が依然として低調だったことから、現地通貨ベースでの売上高は同3・7%減となった。さらに円高の影響から、売上高は150億2400万円で同13・3%減となり、営業利益は12億6300万円で同19・7%減となった。
産業資材事業では、船舶関連については長崎で建造された大型客船の一番船工事と、建造中の二番船工事が売上に貢献した。また、建機・農機向けの排ガス規制に対応する尿素SCRモジュール・タンクの販売が堅調に推移したことから、売上高は73億6400万円で同15・2%増となった。利益面では、昨年9月にサンエー(尿素SCRセンサーメーカー)を子会社化したことに伴い発生したのれんの償却などの影響により、営業利益は4300万円で同92・3%減となった。
建設資材事業では、商業施設等の床材として使用される「スーパー・マテリアルズ」(セラミックタイル)、鉄道施設や歩道などで使用される「ブレイルタイル」などのオリジナルブランド製品の販売が堅調に推移したことから、売上高は53億7100万円で同0・3%増となった。利益面では人件費などの販管費が増加したことにより、営業利益は6200万円で同33・1%減となった。
スポーツ施設資材事業では、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックが開催され、4年後の東京オリンピック・パラリンピックに向けて盛り上がりを見せる中、同社では「スーパーX」(全天候型舗装材:国際陸上競技連盟認証品)、「タラフレックス」(弾性スポーツ床材:国際バレーボール/ハンドボール/テニス/卓球連盟認証品)、「モンドターフ」(人工芝:国際サッカー連盟認証品)、「ネオクッション」(置床式ゴム製衝撃吸収弾性床システム)の販売が堅調に推移した。
しかし、大型物件の受注が相次いだ前年同期ほど売上が伸びなかったことから、売上高は16億6300万円で同20・0%減となり、営業利益は3億6400万円で同6・2%減となった。
欧州事業では、米国向けシェール・オイル&ガス市場向け販売が依然として低調だったが、中東地域の石油業界向け販売や、灌漑や消防関連市場向け販売が堅調に推移した。また、前年同期については、2015年6月に子会社化したLGグループの業績が3ヵ月間のみを連結に含んだ数値であるのに対し、同期は通期で寄与することから、売上高は30億9700万円で同199・7%増となり、営業利益は3億7500万円で同68・4%増となった。
その他では、ビジネスホテル事業における海外顧客向けインターネット予約販売が好調だった他、中国事業においては、低調だった建機顧客向け量産機械用部材の販売が回復基調で推移したこと等から、売上高は15億1900万円で同7・0%増となり、営業利益は2億4700万円で同52・1%増となった。
通期の連結業績予想は当初予想からの修正はなく、売上高は490億円で前期比7・4%増、営業利益は26億円で同12・3%減、経常利益は29億円で同15・8%減、純利益は20億円で同18・4%減を見込んでいる。