~添加剤の基礎と選択、実例を交えた処方設計、分析技術のポイント~
受講可能な形式
趣旨
★実際の材料・製品において一番のクレームとなるのは、使用中の変色や劣化による商品価値の低下であることが多い!
その要因と対策技術を実務経験豊富な講師たちにより事例を交えて解説!
受講対象者
日時 | 2017年1月30日13:00~17:10 |
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講師 | 第1部 (株)ADEKA 樹脂添加剤開発研究所 添加剤研究室 室長 根岸由典氏 第2部 (株)AndTech 顧問 今井昭夫氏(高分子学会フェロー、元住友化学 研究所長) 第3部 (株)三井化学分析センター 構造解析研究部 分析ユニット 主席研究員 馬場園和孝氏 |
講師略歴 | |
受講料 | 【1名の場合】43,200円(税込、テキスト費用を含む) 【2名の場合】48,600円(税込、テキスト費用を含む) 【3名以上の場合は一名につき、5,400円加算】(税込、テキスト費用を含む) |
会場 | WEBセミナー(ZOOM) |
主催会社 | AndTech |
配布方法 | |
お申込み |
プログラム
第1部 高分子材料の長寿命化と変色劣化防止のための
添加剤の種類と役割、使い方、応用例
【13:00-14:15】
講師:(株)ADEKA 樹脂添加剤開発研究所 添加剤研究室 室長 根岸 由典 氏
【キーワード】
1. 酸化防止剤
2. 光安定剤
3. 劣化防止
【講演主旨】
高分子材料は熱や光によって劣化する事は広く知られている。劣化は大気中の酸素が関与した自動酸化と言われる化学反応によって進行し、変色や物性の低下などが生じ、本来の特性を大きく損なう。劣化を抑制するために酸化防止剤や光安定剤などが配合され、変色抑制や物性の維持など長寿命化に役立っている。今回は各種添加剤の中で酸化劣化に効果を示すフェノール系やリン系の酸化防止剤,HALSやUVAなどの光安定剤の作用機構や使用例を紹介する。
【プログラム】
1.高分子材料の劣化と安定化
1-1. 高分子の劣化
1-2. 添加剤の種類と効果
2.高分子材料の熱酸化劣化と添加剤
2-1. 高分子材料の熱劣化を抑制する添加剤
2-2. フェノール系酸化防止剤
2-3. リン系酸化防止剤
3.高分子材料の光酸化劣化と添加剤
3-1. 高分子材料の光酸化劣化
3-2. 光酸化劣化を抑制する添加剤
3-3. 紫外線吸収剤(UVA)
3-4. ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)
4.添加剤への影響(相互作用等)
4-1. 添加剤の相互作用
4-2. 使用環境が添加剤に与える影響
5.まとめ
【質疑応答 名刺交換】
第2部 樹脂・ゴム材料の変色・劣化の機構と変質防止技術
【14:25-15:40】
講師:(株)AndTech 顧問 今井 昭夫 氏
(高分子学会フェロー、元住友化学 研究所長、元関西技術研修所特定課目講師)
【キーワード】
1. 劣化・変色
2. 酸素ラジカル
3. 添加剤処方
【講演主旨】
樹脂・ゴム材料の開発においては、市場ニーズに合わせた特性・機能の設計を主な課題として認識されるが、実際の材料・製品においてクレームとなるのは、使用中の変色や劣化による商品価値の低下であることが多い。一方、この現象は樹脂・ゴムの種類によって微妙な差異があり、体系的に解説した刊行物も少ない。本講では、変色劣化に関する基本的な理論から、樹脂・ゴム種毎の実用的な防止対策についての解説を行う。
【プログラム】
1.樹脂ゴム材料の劣化・外観特性の変化の要因
1-1 高分子の劣化
1-2 樹脂ゴム材料の外観特性の変化
1-3 充填剤・添加剤・配合材料の変化
2.樹脂種による劣化・変色・褪色の機構
2-1 ポリオレフィンの特性変化
2-2 スチレン系樹脂の特性変化
2-3 ポリカーボネートの特性変化
2-4 アクリル樹脂の特性変化
2-5 ポリエステルの特性変化
2-6 ゴム材料の特性変化
3.樹脂ゴム材料の劣化の防止対策
3-1 添加剤・反応試薬による防止策
3-2 アロイ化及び相容化剤による防止策
3-3 表面処理による防止策
3-4 成形条件の変更による防止策
4.樹脂ゴム材料の外観特性変化の防止策
4-1 表面への材料成分溶出の防止策
4-2 樹脂結晶のサイズ・配向の制御
4-3 充填剤の配向の制御
5.まとめ
【質疑応答 名刺交換】
第3部 有機系添加剤を中心にした樹脂中添加剤の分析とその事例
【15:50-17:05】
講師:(株)三井化学分析センター構造解析研究部 分析ユニット 主席研究員 馬場園 和孝 氏
【キーワード】
1. 添加剤分析
2. 樹脂の劣化解析
3. フィルム中の添加剤分布解析
【講演主旨】
樹脂は成型時や製品として使用する際の劣化を抑制する安定剤、物性の改善や本来持たない特性を付与する機能性付与剤等の添加剤が必要とされる。これら添加剤の分析目的は以下の2点に大別され、品質管理や製品開発のうえで重要である。
1. 自社品:プラチックの性能確認や劣化解析等の品質管理
2. 他社品:市場調査や特許対策
他社品の場合はたとえ同種の樹脂であっても加工方法、用途によってメーカー毎に添加処方が異なるため、複数の機器分析を駆使した網羅的な分析が必要となり、当然難易度は高くなる。本講演では有機系添加剤を中心に樹脂中添加剤の分析手法について実例を交えて紹介する。
【プログラム】
1.添加剤の種類と分析の目的
2.分析手法の紹介
2-1 分析の概要
2-2 抽出手法
2-3 定性分析手法
2-4 定量分析手法
3.分析事例の紹介
3-1 ポリプロピレン中の添加剤の分析
3-2 ゴム中の添加剤の分析
3-3 樹脂の劣化解析
3-4 フィルム表面ブリード物の分析
3-5 多層フィルム中の添加剤分布解析
4.まとめ
【質疑応答 名刺交換】
注意事項
セミナーの録画・撮影・テキストの複製は固くお断り致します。本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信対応セミナーとなります。
Zoom(ズーム)のやり方などでお困りの方は、セミナー当日までに設定や使い方をご指導致します。