受講可能な形式
趣旨
ゴム成形加工で注意しなければならないことは、練りゴム材料の安定した品質を確保することです。それにはゴム配合が練りやすく、成形しやすいことが基本です。しかし、成形トラブル対策のために今使用しているゴム配合をすぐに変更することは危険です。ゴム練り加工性を改良するため、加硫ゴム物性に大きな影響を与えない程度の微調整ならばゴム配合の変更も可能です。ただし、確認テストだけは確実に行わなければなりません。
ゴム成形加工は各社独自の考え方による技術を持っていますが、他社の技術動向を知る機会は少なく、ベストの方法で成形しているとは限らないでしょう。客観的に見て技術レベルの彼我の差を知る術は少ないと思われます。ことに現場における成形トラブル対策は、成形加工技術レベルによって対処の仕方がさまざまです。
原因不明のまま不良製品が社外に流出してしまうことを避けるために、常に現場において鋭く観察し、原因を見抜く目をもたなければ、急場しのぎの対策しかできません。また、最善の対策を行うためには、できるだけ多くのトラブル対策事例を知ることも大切です。
そこで本セミナーでは、現場で活躍する中堅エンジニアを対象に、なかでも重要な配合と成形におけるトラブルとその対策について、講師の長年の経験を元に具体的に解説します。「百聞は一見に如かず 百見は一行に如かず」の言葉を実感しながら、現場におけるトラブル原因を見抜くコツや対策の勘どころを本セミナーで身につけていただき、日々の実務や研究に役立ててもらえれば幸いです。
受講対象者
◎ゴム配合・成形技術で課題を抱えている担当者
◎ゴム製品の開発・製造に携わっている技術者・管理職
◎ゴムの特性を活かした配合処方を提供・提案されている配合技術者
◎ゴム配合・成形技術を学び直したい担当者
◎ゴムを扱う商社の担当者・幹部
日時 | 2023年1月19日10:30~16:30 |
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講師 | 大坪一夫(ゴム技術コンサルタント) |
講師略歴 | 1964年 千葉工業大学工業化学科卒業 |
受講料 | 45000円 |
会場 | WEBセミナー(ZOOM) |
主催会社 | ゴムタイムス社 |
配布方法 | |
お申込み | このセミナーに申込む |
プログラム
1. 配合のトラブルとその原因と対策
1-1 オゾンクラック
1-2 ブルーム、ブルーミング
1-3 ブリード
1-4 汚染事例
事例 1: 養鶏場の風下にあったモータープール
事例 2: 足ゴムの汚染
事例 3: 塗膜汚染
2. 成形のトラブル現象とその原因と対策
2-1 形状不良(変形)
① 加硫不足(アンダーキュア)による変形
② バリ残り、欠肉、切れなどの形状不良
③ 梱包不良による変形
事例 :三つに割れるゴムホース
2-2 寸法不良
① 初品が寸法不良ならば、多数個取り金型の検定ミス
② 仕上げ加工ミス
③ ゴムの縮み
2-3 ゴム材質不良
事例 1: ゴムの軟化劣化
事例 2: ゴムから水ができる
2-4外観不良
① メッキ面の曇り
② カーボンブラック配合の虹色
③ 離型剤の付着
④ 汚れ
⑤ 金型の表面粗さ、シボ加工
⑥ 異物混入
3. ゴム製品の機能と物性の不適合
3-1 O リングは丸ベルトではない
3-2 シリコーンゴム O リングの膨潤
3-3 ゴムの臭い
3-4 ウレタンゴムの加水分解
3-5 ゴムの固着
3-6 -40℃の耐寒性
3-7 クッションゴムの過荷重破壊
3-8 摩擦(friction)
4. その他のトラブルと対策
4-1 接着不良
① 1 個の接着不良
② 多量の接着不良
4-2 硬度不良
事例 : 硬度 1°Hs 以下の硬度不良
4-3 員数不足
事例 1: 段重ね空ポリコン納入
事例 2: 製品 1 個の重さのバラツキと電子秤の操作不適
注意事項
セミナーの録画・撮影・テキストの複製は固くお断り致します。本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信対応セミナーとなります。
Zoom(ズーム)のやり方などでお困りの方は、セミナー当日までに設定や使い方をご指導致します。