〜 ゴムの特殊性を理解したゴムローラの上手な使い方、劣化事故事例、最適設計と高精度化技術 〜
受講可能な形式
趣旨
ゴムは使い方さえ間違わなければ、すばらしい機能材料である、それを何故間違えてしまうのか。ゴムとゴム配合物の違い、充填剤や加硫剤による思わぬ特性の違い、これまでのゴム試験法とゴムローラ試験法の考え方の違い、ゴムと紙の相互作用等、既成概念に囚われない考えを理解して貰い、給紙機構の信頼性を上げるためにはどうすれば良いかをゴム材質やゴムローラの側から述べてみたい。
更にゴムやプラスチックの劣化事故事例を紹介し、製品開発時に同じ過ちを繰り返さない為のポイントを紹介する。 ぜひプリンタ、複写機、金融機器等の紙送りに係わる技術者に受講していただきたい。
受講対象者
日時 | 2016年4月22日10:30~17:30 |
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講師 | |
講師略歴 | |
受講料 | 一般(1名) : 48,600円 (税込み) 同時複数申し込みの場合(1名) : 43,200円 (税込み) |
会場 | WEBセミナー(ZOOM) |
主催会社 | 日本テクノセンター |
配布方法 | |
お申込み |
プログラム
1. ゴムと紙の摩擦機構
(1). クーロンの法則
(2). ゴムと紙の摩擦挙動の違い
(3). ゴムローラの押付力を増すと紙の分離はどうなる?
(4). 紙と紙の摩擦係数
(5). 荷重、滑り速度、温度による摩擦の変化
(6). 紙搬送速度と押付力の関係
・接触力学の基本概念
・ゴムローラの接触変形と力学
・紙搬送速度のメカニズム
2. ゴムの基本知識
(1). 配合と加硫
(2). ゴムの接触物からの影響
(3). ゴム製品の比重
(4). ゴムのポアソン比
(5). 弾性と粘性
(6). ゴムの事故事例
(7). ゴムと金属の熱膨張
(8). 加速寿命試験方法
(9). オゾン亀裂とその防止方法
(10). 耐油性
(11). SP値の求め方
3. ゴムを使った分離機構
(1). 分離機構と分離方式
(2). ゴムと紙、紙と紙の摩擦係数
(3). ミスフィード、ダブルフィード対策
(4). 分離、搬送機構の設計
(5). 摩擦、摩耗の評価方法
(6). 給紙、搬送用ゴムローラの材質
4. ゴムの特性を活かした上手な使い方
(1). 耐油性ゴム
(2). 分離パット用材料
(3). 低硬度で高摩擦、耐摩耗性材料は?
(4). 新メディア対応給紙ローラの開発
(5). インクジェットプリンター用非汚染グレードの開発
(6). 熱膨張の押さえ方
(7). 摩擦と潤滑の両刀使い
5. ゴム搬送におけるトラブルと対策
(1). 油圧機器のパッキンにNBRを使用したが、膨張し使用不可能になった
(2). ゴム製品が使用されている機器で、白色塗装板がピンクに変色した
(3). ゴムローラに接触放置されたカードに褐色の跡がついた
(4). 図面指示通りの材料を指定したが、2年後にトラブルが続出した
(5). オゾン試験の評価では10年相当の寿命と推定されたゴム製品が、実機では2〜3年でオゾンクラックを生じた
(6). 冬季に亀裂を生じた
(7). 出荷されたゴムローラが寸法不良で返却された
(8). 低温時に送り力が不足し、ミスフィードを生じた
(9). ノーカーボン紙を送るゴムローラの径がしだいに太くなり、斜行、ジャム等の不具合を生じた
(10). プラスチックカード搬送ローラのゴム部分が芯金から剥離した
(11). ゴムローラにカード紙に印刷された陰気が固着し、搬送力が低下した
(12). 搬送力が不足なので、ローラの押圧をどんどん上げていったら、かえってミスフィードになってしまった
(13). コピー速度が速い高速複写機で、画像に微妙な濃淡の差が発見された
6. 文献から学ぶ失敗事例(トラブルの原因究明と調査手法)
(1). 高分子の劣化要因
(2). 加硫ゴムトラブルの特徴
(3). プラスチック成形品トラブルの特徴
(4). 何がインサート金具ボス部にクラックを生じさせたか?
(5). 何故作業シート上の製品にクレージングを生じたか?
ゴム・プラスチックを使う上での注意まとめ
【質疑応答 名刺交換】
注意事項
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