受講可能な形式
趣旨
樹脂製品が熱負荷により、その特性が低下した場合の因子は、その特性値と温度と経過時間の三つである。この場合、特性値と温度、特性値と経過時間が相関関係にあれば特性値を目的変数とし、残り二つの因子を説明変数として重回帰分析を行えば、その特性の寿命予測が可能になる。さらには、設定する寿命予測式がアレーニウス式の様な法則式に基づいたものであれば、定量的・具体的な理解が得られやすい。
本セミナーでは、ゴム・プラスチック・粘/接着製品全般を対象に、各種劣化モードにおける寿命予測を重回帰分析の手法により、アレーニウス型やラーソンミラー型の予測式設定に繋げることで、予測結果が実際のデータにきわめて近似することを学ぶ。
また、ほとんどの事例についての劣化メカニズムを解説するので、類似の不具合が発生した際には、迅速で的確な対策・対応がとれる内容となっている。
受講対象者
ゴム、プラスチック樹脂製品の開発、設計、品質管理、品質保証、評価・実験、生産技術に携わる担当者。
受講対象者
日時 | 2018年8月31日10:30~16:30 |
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講師 | 川瀬豊生 |
講師略歴 | |
受講料 | 45000円/1人(税別) |
会場 | WEBセミナー(ZOOM) |
主催会社 | ゴムタイムス社 |
配布方法 | |
お申込み | このセミナーに申込む |
プログラム
1.樹脂材料の劣化寿命予測
1.1.アレーニウスの式
1)寿命予測式の導出
2)データの相関性の検討
3)寿命予測の流れ
1.2.ラーソンミラーの式
1)寿命予測式の導出
2)パラメータの算出
3)定数Cの特定
4)マスターカーブの作成
1.3.取得データの重回帰分析
1)アレーニウス型
2)ラーソンミラー型
3)活性化エネルギーの算出
1.4.加速倍率の算出
1)m℃n倍速の設定と検証
2)T-t線図の傾きと活性化エネルギー
3)活性化エネルギーと加速倍率の関係
1.5.劣化加速条件の設定方法
1)部品の温度頻度
2)部品等価温度の把握
3)加速倍率と等価温度
1.6.重回帰分析の方法
1)エクセルの分析ツールによる方法
2)INDEX(LINEST)関数による方法
3)統計量の計算と判定
2.ゴムにおける劣化と寿命予測
2.1.シール部品
1)劣化状態の確認方法
2)劣化メカニズム
3)寿命予測
4)劣化加速条件の設定
2.2.ガスケット
1)寿命特性値の決定
2)寿命予測
3)劣化加速条件の設定
3.プラスチックにおける劣化と寿命予測
3.1.ソルベントクラック
1)事例
2)破面の特徴
3)発生メカニズム
4)再現試験
5)重回帰分析による寿命予測
6)ワイブル解析による寿命予測
3.2.環境応力割れ
1)事例
2)破面の特徴
3)発生メカニズム
4)再現試験
5)因子としての吸水率の予測
3.3.クリープ破壊
1)事例
2)破面の特徴
3)発生メカニズム
4)寿命予測
5)劣化加速条件の設定
6)再現試験方法
3.4.疲労破壊
1)破面の特徴
2)発生メカニズム
3)寿命予測
3.5.熱劣化
1)発生メカニズム
2)寿命予測
3)劣化加速条件の設定
3.6.加水分解
1)発生メカニズム
2)寿命予測
4.粘・接着剤における劣化と寿命予測
4.1.アクリル系接着剤
1)熱負荷による劣化
2)寿命予測
3)劣化加速条件の設定
4.2.アクリル系両面テープ
1)熱負荷によるクリープ剥離
2)寿命予測
注意事項
セミナーの録画・撮影・テキストの複製は固くお断り致します。本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信対応セミナーとなります。
Zoom(ズーム)のやり方などでお困りの方は、セミナー当日までに設定や使い方をご指導致します。