受講可能な形式
趣旨
耐熱・電気絶縁性に優れるポリイミドは,エレクトロニクス分野の発展により,耐熱・絶縁性以外にも,低誘電性や透明性などの機能が要求されるようになり,化学構造を変えることや,他の物質との複合化,成型法を改良するなどして高機能化が行われています。
本講演では,まず,基礎となるポリイミドの合成から成型法,熱的性質を説明します。次に,ポリイミドを機能化するために要求される分子構造,成型法の違いから生じる性質の違い,ポリイミドの機能化ついて説明します。また,応用研究としてナノパターン化ポリイミドの作製やシリカとの複合化の研究についても説明します。最後に,それらをまとめてポリイミドの性質に影響を及ぼす要因について解説し,ポリイミドの機能化研究開発に役立てるような内容にしたいと考えております。
受講対象者
日時 | 2015年11月30日10:30~16:30 |
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講師 | 茨城大学 工学部 生体分子機能工学科 教授 博士(工学) 森川 敦司 |
講師略歴 | |
受講料 | 非会員: 49,980円(税込) 会員: 47,250円(税込) 学校関係者: 10,800円(税込) |
会場 | WEBセミナー(ZOOM) |
主催会社 | R&D支援センター |
配布方法 | |
お申込み |
プログラム
1.ポリイミドの合成法と基本的な性質
1-1.代表的ポリイミド(Kapton,UpilexS,UpilexR)
1-2.ポリイミドの合成法(二段階合成法・一段階合成法)
1-3.ポリイミドが使われている電子部品とその作製に伴い要求される性質
・フレキシブル銅張積層板等・フレキシブル回路基板・TABテープ・LSI
1-4.ポリアミド酸(ポリイミド前駆体)溶液の粘度(保存上の注意点)
2.ポリイミドの熱的性質
2-1.ガラス転移温度,融点,動的粘弾性特性
2-2.熱可塑性ポリイミド,非熱可塑性ポリイミド,熱硬化性ポリイミド
2-3.ポリイミドの構造とガラス転移温度の関係
2-4.ポリイミドの構造と熱安定性の関係
3.ポリイミドの性質に及ぼす要因
3-1.熱膨張係数
3-2.溶解性
3-3.接着性
3-4.誘電性(低誘電率化)
3-5.線状,Z型の酸無水物からのポリイミド
4.応用研究
4-1.光導波路材料ポリイミド
4-2.ナノパターン化ポリイミドの作製
・感光性ポリイミドを用いる方法
・低吸光性のポリアミド酸エステルから高弾性率を有するポリイミドパターンの作製
・ナノインプリントリソグラフィーを用いる方法
4-3.ゾルーゲル法によるポリイミド-シリカ複合体の作製とエナメル線の絶縁層への応用
5.ポリイミドの性質に影響を及ぼす要因
注意事項
セミナーの録画・撮影・テキストの複製は固くお断り致します。本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信対応セミナーとなります。
Zoom(ズーム)のやり方などでお困りの方は、セミナー当日までに設定や使い方をご指導致します。