~KAPTONタイプポリイミドに代表されるポリイミド、ポリイミド分子鎖の熱的挙動、熱安定性、誘電性(低誘電率化)、ゾルーゲル法によるポリイミドーシリカ複合体の作製とエナネル線の絶縁層への応用、無色性を利用した応用研究、ポリイミドの機能化のための作用箇所~
受講可能な形式
趣旨
ポリイミドの代表である4,4’-オキシジフェニレンピロメリットイミド(Kaptonタイプポリイミド)は,ガラス転移温度(Tg)が400℃と最高の耐熱性を示す高分子であり,宇宙産業用途で得られた信頼性を基に,耐熱絶縁材料としての用途が広がり,電気・電子部品に使用されるようになった。使用される環境が異なると要求特性が高度化し,使用用途に応じて,耐熱絶縁以外に,低線膨張性,熱可塑性,溶解性,低吸水性,低誘電性,無色性などの性質が要求されるようになった。本講演では,分子設計を基にした,演者らが行ってきたこれらの特性を持つポリイミドの開発を中心に,説明する。この他,企業との共同研究「ポリイミド‐シリカエナネル線の作製」「熱硬化性ポリイミドを用いたプリント化」についても説明する。
受講対象者
本講演はポリイミドの開発を考えている初心者レベルから,従事期間が短いポリイミド技術者を対象にしています。ポリイミドの特徴についての基礎から,機能化をわかりやすく説明し,ポリイミドの開発について興味を持ち理解できることを意図した内容になっています。
日時 | 2025年1月16日10:30~16:30 |
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アーカイブ視聴 | 2025年1月23日~2025年2月6日 |
講師 | 森川敦司 (茨城大学 工学部 数理・応用科学領域教授) |
講師略歴 | 1992年3月 東京工業大学有機材料工学の博士後期課程の終了 |
受講料 | 45,000円/1名(税別) |
会場 | WEBセミナー(ZOOM) |
主催会社 | ゴムタイムス社 |
配布方法 | PDFのテキストで配布 ※本セミナー資料の無断転載、二次利用、講義の録音・録画などの行為を固く禁じます。 |
お申込み | このセミナーに申込む |
注意事項 |
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プログラム
1.KAPTONタイプポリイミドに代表されるポリイミド
1.1 KAPTONタイプポリイミド
1.2 ポリイミドの合成法(二段階合成法と一段階合成法)
1.3 その他のポリイミド
1.4 ポリイミドが用いられている電子部品とその作製・使用に要求される性質
2.ポリイミド分子鎖の熱的挙動
2.1 ポリイミドフィルムの作製時の分子鎖
2.2 非晶性ポリイミドの熱的挙動
2.3 結晶性ポリイミドの熱的挙動
2.4 動的挙動(動的粘弾性)
2.5 熱可塑性ポリイミド,非熱可塑性ポリイミド,熱硬化性ポリイミド
2.6 Oxydi(phthalic anhydride) からの熱可塑性ポリイミド
2.7 三段階合成法
2.8 熱硬化性ポリイミド
2.9 熱硬化性ポリイミドを用いたナノインプリント
3.熱安定性
3.1 ポリイミドの構造とガラス転移温度の関係
3.2 熱変形に対する安定性
3.3 3種類のオキシジフタル酸無水物からのポリイミドの性質の比較
3.4 Linear type,Z type の酸無水物からのポリイミドの性質の比較
3.5 ポリイミドの構造と熱安定性の関係
4.誘電性(低誘電率化)
4.1 誘電的挙動
4.2 比誘電率の周波数依存性
4.3 低比誘電率ポリイミドが要求される理由
4.4 屈折率から比誘電率を求める
4.5 化学構造と比誘電率の関係
4.6 2,2’位に置換基を有する4,4’-ODAからのポリイミドの比誘電率
4.7 脂環式ポリイミド(低比誘電率ポリイミド)
5.ゾルーゲル法によるポリイミドーシリカ複合体の作製とエナネル線の絶縁層への応用
5.1 ゾルーゲル法によるポリイミドーシリカ複合材料の作製
5.2 側鎖にシリカとの反応点を有するポリイミドとシリカ複合体の作製とその
性質①
5.3 側鎖にシリカとの反応点を有するポリイミドとシリカ複合体の作製とその
性質②
5.4 ポリアミド酸ワニスからポリイミドーシリカエナメル線の作製
5.5 ゾルーゲル法によるポリ(アミドーイミド)―シリカエナメル線の作製
6.無色性を利用した応用研究
6.1 ナノパターン化ポリイミドの作製
6.2 低吸光性のポリアミド酸エステルから高弾性率を有するポリイミドパターンの
作製
6.3 ポリイミドの構造と色の関係
7.ポリイミドの機能化のための作用箇所
注意事項
セミナーの録画・撮影・テキストの複製は固くお断り致します。本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信対応セミナーとなります。
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