~紙の構造・物性およびその複合加工~
受講可能な形式
趣旨
近代工業は、地球に埋蔵された石炭・石油を利用するエネルギー革命と共に発展してきたが、また同時に地球温暖化を引き起こしている。この温暖化を止めるには、埋蔵炭素資源ではなく、循環炭素資源である木材を、さらにそれを繊維原料とする紙を上手く利用することが肝要になる。
紙は、かって印刷・情報媒体としての利用が大半であったが、最近は、物流・包装関連用途が拡大している。他方石油製品でもあるプラスチックの使用は地球温暖化と共にマイクロプラスチックなどの環境問題を引き起こし、今や脱プラとしての紙容器の開発が叫ばれている。今日のSDGs社会では、リサイクルも望まれるが、紙系材料はその点でも際立った優等生である。本セミナーは、紙系材料を開発・利用するために不可欠かつ基礎的な、紙の構造と物性を概説し、さらに紙の加工についても解説する。
受講対象者
新たに紙との複合を考えているプラスチック研究者
紙系材料に興味のある技術者
日時 | 2024年10月10日10:30~16:30 |
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アーカイブ視聴 | 2024年10月17日~2024年10月31日 |
講師 | 山内 龍男((株)やまうち七兵衛商会 代表取締役 〈元 京都大学 農学研究科〉) |
講師略歴 | 1969年 京都大学農学部林産工学科卒 1975年 京都大学農学部助手 専門分野 紙材料科学 著書:紙とパルプの科学(京大出版、単著)紙の構造と物性(R&D支援センター、単著)など多数 |
受講料 | 45,000円/1人(税別) |
会場 | WEBセミナー(ZOOM) |
主催会社 | ゴムタイムス社 |
配布方法 | PDFのテキストで配布 ※本セミナー資料の無断転載、二次利用、講義の録音・録画などの行為を固く禁じます。 |
お申込み | このセミナーに申込む |
注意事項 |
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プログラム
1. はじめに
・紙の歴史・変遷
・紙パルプ材料の特徴、とくにそのリサイクル
・原料としての木材、その化学成分
・パルプの種類と漂白
・抄紙工程
2. 紙の構造
・マクロおよびミクロから見た構造
・坪量、厚さとその評価法
・構造と物性における不均一性
・表面構造(粗さ)とその評価法
・内部(空隙)構造とその評価法
3. 紙の物性
・光学物性とその評価法
・多孔物性(サイズ性、透過性)とその評価法
・力学物性とその評価法
・感性的性質〈含、摩擦〉とその評価法
・水分の影響
4. 紙の複合加工
・塗工
・含浸
・貼り合わせ
5. 3次元化する紙系材料
・段ボール
・紙袋
・紙管
・液体容器
・モールド
6. プラ代替を目指して
・伸展性の向上
・透明性の向上
・バリアー性の向上
7. おわりに
・紙系材料研究開発の進め方
・試験法、参考書
注意事項
セミナーの録画・撮影・テキストの複製は固くお断り致します。本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信対応セミナーとなります。
Zoom(ズーム)のやり方などでお困りの方は、セミナー当日までに設定や使い方をご指導致します。