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複雑な数式を使用せずに解説! 押出成形の制御とレオロジー ~押出加工における条件の設定、材料設計、成形不良対策~

ゴムタイムス社

受講可能な形式

趣旨

本講演では、押出加工に必要となるレオロジーの基本を複雑な数式を使用せずに説明します。また、その知識を活用することで、押出加工条件の設定、分子設計、材料設計が容易になることを理解していただきます。さらに、押出加工における成形不良対策についてもレオロジー的な観点で説明します。
最後に最近の研究成果に基づいて提案している高性能材料および機能材料の設計方法を紹介します。特に、副資材の添加により得られる機能性シートやフィルムを中心に紹介しますので、加工メーカーでも実施可能です。

■この講座を受講して習得できること:
・レオロジーの基礎
・押出加工の基礎
・成形不良対策
・副資材(結晶核剤、無機フィラー、可塑剤など)による新しい材料設計

受講対象者

日時 2016年2月25日10:30~16:30
講師 北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科 教授 工学博士  (兼務)  高資源循環ポリマーセンター センター長 山口 政之
講師略歴
受講料 1名46,440円(税込(消費税8%)、資料・昼食付)  *1社2名以上同時申込の場合、1名につき35,640円       *学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
会場 WEBセミナー(ZOOM)
主催会社 情報機構
配布方法
お申込み

プログラム

1. レオロジーの基礎の基礎
(1) 弾性と粘性の本質
   -粘弾性の基本法則を理解する-
(2) 緩和時間
   -応力緩和を定性的に理解する-
(3) デボラ数-成形加工で最も重要なパラメーター 
   -粘弾性が関与した現象は観測時間に依存することを理解する-

2. 線形粘弾性の基礎
(1) ボルツマンの重ね合わせの原理
   -線形粘弾性の定義を理解する-
(2) 力学モデルと緩和弾性率
   -緩和時間とその分布を求める-
(3) 動的粘弾性
   -数式を使わずに動的弾性率を理解する-
(4) 緩和スペクトル
   -線形粘弾性測定の目的を理解する-

3.線形粘弾性の評価方法と活用方法
(1) 引張とせん断
   -動的粘弾性の代表的な変形モード-
(2) 線形性
   -動的粘弾性を求めるための基本的な条件である「線形性」を理解する-
(3) 周波数依存性と温度依存性
   -動的粘弾性の代表的な評価方法-
(4) 時間‐温度換算則
   -合成曲線を理解する-
(5) 熱レオロジー的単純性
   -温度による構造変化を評価する-
(6) ゼロせん断粘度と定常状態コンプライアンス
   -流動領域の基本特性を算出する-
(7) ゴム状平衡弾性率とからみ合い点間分子量
   -ゴム状領域の基本特性-

4.一定ひずみ速度におけるレオロジー特性
(1) 牽引流と圧力流
   -せん断流動の与え方-
(2) 定常流せん断粘度のせん断速度依存性
   -フローカーブの重要性-
(3) 法線応力差の意味とその評価方法
   -基本的な溶融弾性を理解する- 
(4) 毛管流動における粘度測定
   -実際の成形加工に近いレオロジー評価法-
(5) 伸長流動下のレオロジー特性
   -伸長粘度の測定方法と加工性への影響-

5.フィルム・シート成形でのトラブルとレオロジー
(1) せん断粘度と伸長粘度
   -各成形方法での支配因子を理解する-
(2) ネックインの支配因子
   -レオロジー特性からネックインを予測する-
(3) メルトフラクチャー 
   -発生機構とその対策-
(4) フィルムの透明性
   -表面粗さ、フィルム内部の光散乱の制御とレオロジー-
(5) 目ヤニ、フィッシュアイ
   -発生機構と解析方法、対策-

6.副資材による高性能化の新展開

(1) 透明性の付与
   -結晶性高分子の透明性と分子配向の関係-
(2) 流れと垂直に分子配向させる新技術
   -ベニヤ板構造の成形体、多孔質フィルム-
(3) 低分子化合物を利用した材料設計
   -Tg制御、光学特性制御、剛性向上-
(4) ナノ粒子の局在化を利用した材料設計
   -導電性高分子、高剛性化-

<質疑応答>

注意事項

セミナーの録画・撮影・テキストの複製は固くお断り致します。本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信対応セミナーとなります。

Zoom(ズーム)のやり方などでお困りの方は、セミナー当日までに設定や使い方をご指導致します。

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