ゴム・樹脂専門の技術ポータルサイト「ポリマーTECH」

CFRP・CFRTP 最新技術セミナー ~自動車への適用/成形/機械加工/接合/量産/再利用~ 【名古屋開催】

ゴムタイムス社

受講可能な形式

趣旨

受講対象者

日時 2015年11月16日10:30~17:20
講師 金沢工業大学 大学院工学研究科 高信頼性ものづくり専攻 教授 影山 裕史、  ダイセルポリマー株式会社 営業部 開発担当部長 横山 盛之、  岐阜大学 複合材料研究センター 特任教授 深川 仁、  近畿大学 理工学部 機械工学科 准教授 博士(工学) 西籔 和明
講師略歴
受講料 1名48,600円(税込(消費税8%)、資料・昼食付)  *1社2名以上同時申込の場合、1名につき37,800円       *学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
会場 WEBセミナー(ZOOM)
主催会社 情報機構
配布方法
お申込み

プログラム

第1部  10:30-12:00
『CFRPの基礎知識と自動車への適用展開』

 ・金沢工業大学 (元・トヨタ自動車)/影山 裕史 先生

レジャー用品や航空宇宙でお馴染みとなったCFRP(炭素繊維複合材料)が、スーパーカーなどの限定車両だけでなく、BMWのi3などの量産車両に展開され注目を集めている。ここでは、CFRP材料の特徴から、なぜ、レジャー用品などで汎用化したのかを理解し、自動車でもCFRPがポピュラーな材料になるには、どうすればよいのかの一例を紹介する。また、自動車用CFRPとして、多くの材料や成形法があるが、その特徴を整理し、「ムリ・無駄・むら」のない成形方式がどんなものかを議論してみたい。

1.CFRPとは
    1) CF(炭素繊維)の特徴
    2) CFRP用樹脂の特徴
    3) CFRPへの期待
    4) CFRPの採用事例と理由

2.自動車を取り巻く環境、変化
    1) MaximizeとZeronize
    2) 環境車両の量産化と課題

3.自動車とCFRPの動向 
    1) スーパーカーとCFRP
    2) 環境車両とCFRP

4.自動車用CFRPの課題
    1) LCAと対策
    2) コストと対策
    3) 後工程(接合、塗装)と対策
    4) 商品性と対策

5.今後の自動車用CFRP材料、成形法
    1) CFRP材料の在り方
      熱硬化性 VS 熱可塑性
    2) CFRP成形法の在り方
      注入 VS 圧縮

第2部  12:50-14:10
『熱可塑性炭素繊維複合材料(CFRTP)の特徴、成形加工、用途事例』

 ・ダイセルポリマー株式会社/横山 盛之 先生

自動車やスポーツを始め様々な用途・分野で軽量化や新たな機能を付与するためのものづくり取り組みが進んでおり、金属代替材として炭素繊維複合材料を用いた製品開発が進んでいる。中でも熱可塑性樹脂をマトリックスにしたCFRTPは従来の熱硬化性CFRPよりも成形加工時間が短く、高強度と部品コストを両立できる素材として注目されている。短繊維から連続繊維まで素材の特性、成形加工などを解説し、自動車や工業分野での採用事例を紹介する。

1.CFRTP (熱可塑性炭素繊維強化樹脂) の種類
    ・樹脂マトリックスの種類(PP、PA、PPS、TPUなど)
    ・繊維長さと成形用素材

2.LFT (長繊維強化樹脂) ペレットの特徴
    ・機械的性質
    ・温度依存性
    ・線膨張係数
    ・電磁波シールド特性
    ・CFRTPの用途事例 
      自動車、工業、家電など

3.LFTの成形加工について
    ・残存繊維長と繊維配向
    ・成形法の種類と用途例
      溶融プレス、射出プレス、射出成形
    ・成形機の仕様について

4.連続繊維強化材料について
    ・種類と特徴 (UDテープ、オルガノシートなど)
    ・加工法
    ・補強とオーバーモールド
    ・使用事例

第3部  14:25-15:45
『CFRPの機械加工と接合技術』

 ・岐阜大学/深川 仁 先生

CFRP製品を作る際、成形加工の前後工程にて、材料や成形品の切断・穴あけなどの機械加工(2次加工)は、必須の技術である。しかし、CFRPは難削材料であり、その加工にはかなりのノウハウが必要である。また、CFRP部品同士を接合したり、構造に組付ける場合には、ファスナによる結合や接着などの何らかの接合技術が求められる。これらはCFRPの種類によっても異なるため、その工程は複雑である。本講座では、それらについて概要と課題、その解決策について解説する。

0.はじめに CFRPの適用拡大状況

1.CFRPの機械加工について
    1) 各種加工法の紹介
      成形加工/2次加工/仕上げ加工など
    2) 切断とトリム加工
    3) 穴あけ加工
      ドリル・リーマ・カウンターシンクなどの加工
      航空機産業での品質要求事項
    4) 熱硬化と熱可塑の加工性の違いと注意点
    5) AWJ(アブレシブウォータージェット)加工
    6) レーザ,ブラスト,EDMなどの特殊加工法の紹介

2.CFRPの接合技術について
    1) ファスニング技術とその種類
    2) 接着技術
      金属と複合材料の接着/複合材料同士の接着
    3) 溶着(融接)技術
      超音波接合/電磁誘導接合/加熱接合/レーザ接合など
    4) 課題と対策,今後の技術動向
    5) 設計による部品一体化技術
      金属を複合材料に置き換えるだけではダメ
    6) 接合の課題と将来技術の紹介
      CFRPを用いた新製品開発のポイント

3.まとめ

第4部  16:00-17:20
『熱可塑性CFRPの量産・再利用および融着接合技術』

 ・近畿大学/西籔 和明 先生

熱可塑性CFRPは、CFRP特有の軽量かつ高強度・耐食性に優れていることに加え、生産性・耐衝撃性、さらに再利用性に優れているため、今後は輸送機器や産業機器等に大量に採用される可能性が高い先進的な材料である。本講演では、熱可塑性CFRPの量産化のための製造法と技術課題、ならびに製造工程で排出される不用品の高度利用法、さらに熱可塑性CFRP特有の融着接合法について、欧州での最新事例と演者らが行った研究開発事例を紹介し、今後の熱可塑性CFRPの技術動向を提言する。

1.CFRPの最新の技術動向と課題
    1) CFRPとは?なぜCFRPか?
    2) 熱硬化性CFRPの適用事例
    3) 熱硬化性CFRPと熱可塑性CFRP
    4) 熱可塑性CFRPが注目される理由
    5) これまでの熱可塑性CFRPとの違い

2.熱可塑性CFRPの製造法
    1) 加熱プレス成形と打ち抜き
    2) ハイブリッド射出成形
    3) 自動テープ/ファイバ積層
    4) 引抜き成形と押出し成形
    5) Additive Manufacturing

3.熱可塑性CFRPの融着接合技術
    1) 熱硬化性と熱可塑性CFRPの接合法の違い
    2) 熱可塑性CFRPの融着接合法の種類
    3) 誘導融着接合法
    4) 超音波式融着接合法
    5) 電気式融着接合法
    6) レーザー融着接合法

4.熱可塑性CFRPの再利用技術
    1) 破砕粉砕
    2) 破砕片の混錬
    3) 再生材の押出成形
    4) 再生材の加熱プレス成形

5.熱可塑性CFRPの今後の展開
    1) 低コスト量産化の中間素材化
    2) マルチマテリアルデザイン化

注意事項

セミナーの録画・撮影・テキストの複製は固くお断り致します。本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信対応セミナーとなります。

Zoom(ズーム)のやり方などでお困りの方は、セミナー当日までに設定や使い方をご指導致します。

関連キーワード:

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー